日本留学試験(EJU)理系科目の勉強方法教えます![物理]

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こんにちは。

韓国在住日本人chame(ちゃめ)です。

chame
chame

第2弾はEJU理科科目の中から物理についてお話していきます!

EJUについてよくわからない、という人は以下の記事でEJUの全体像について説明しているのでよかったら見てください。


「日本留学試験(EJU)理系科目の勉強方法教えます!」というシリーズでEJU理系科目について紹介していこうと思っています。

他の科目の記事はこちら↓


第2弾ではEJU物理について

①EJU物理の範囲や難易度について。
②EJU物理で高得点を取る方法。
③EJU物理のおすすめ教材。
 
これらを中心にお話していこうと思います。
 
 
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EJU物理ってどんな試験??

EJU数学コース2を紹介したときにもお話ししましたが、まずは範囲や難易度をしっかりと理解しておく必要があります。

chame
chame

EJU物理の範囲はどれくらい広いのでしょうか?

一緒に確認していきましょう!

EJU物理の範囲

出題範囲は以下のようになります。

出題範囲は,日本の高等学校学習指導要領の「物理基礎」及び「物理」の範囲とする。

Ⅰ 力学
Ⅱ 熱
Ⅲ 波
IV 電気と磁気
V 原子

独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)物理シラバス

意外とシンプルですね(笑)

しかしシンプルだからと言って余裕だと思ったら大間違いです。細かく見ていきましょう。

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出題内容と対策

Ⅰ.力学

まずは力学からです。

1.運動と力
(1)運動の表し方
位置,変位,速度,加速度,相対運動,落体の運動,水平投射,斜方投射
(2)さまざまな力
力,重力,摩擦力,抗力,張力,弾性力,液体や気体から受ける力
(3)力のつり合い
力の合成・分解,力のつり合い
(4)剛体にはたらく力のつり合い
力のモーメント,合力,偶力,剛体のつり合い,重心
(5)運動の法則
ニュートンの運動の3法則,力の単位と運動方程式,単位系と次元
(6)摩擦や空気の抵抗を受ける運動
静止摩擦力,動摩擦力,空気の抵抗と終端速度

2.エネルギーと運動量
(1)仕事と運動エネルギー
仕事の原理,仕事率,運動エネルギー
(2)位置エネルギー
重力による位置エネルギー,弾性力による位置エネルギー
(3)力学的エネルギーの保存
(4)運動量と力積
運動量と力積,運動量保存則,分裂と合体
(5)衝突
反発係数(はねかえり係数),弾性衝突,非弾性衝突

3.さまざまな力と運動
(1)等速円運動
速度と角速度,周期と回転数,加速度と向心力,等速でない円運動の向心力
(2)慣性力
慣性力,遠心力
(3)単振動
変位,速度,加速度,復元力,振幅,周期,振動数,位相,角振動数,ばね振り子,単振り子,単振動のエネルギー
(4)万有引力
惑星の運動(ケプラーの法則),万有引力,重力,万有引力の位置エネルギー,力学的エネルギーの保存

独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)物理シラバス

細かい出題範囲はこのようになります。

最初に言っておきます。

chame
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力学は必ず重点的に勉強するべきです!

実はEJU物理では「力学」と「電気と磁気」の分野からの出題が最も多い割合となります。

電気と磁気」は苦手な人が多いうえに、難しい問題も多いので、まずは力学を完璧にしておくのが得点を確実に取る方法になります。

解答方法は数学とは異なり、4~6個の選択肢から回答を選んでマークをする形式です。しかし解答の選択肢は似ている答えも多く、公式や計算を間違えないように丁寧に問題を解いていく必要があります。

特に運動方程式は暗記するだけでなく、どうしてその式が導き出されるのかまで理解しておくと良いと思います。

正直、暗記さえすれば問題は解けるかもしれません。しかし物理には数多くの公式が次々と登場してきます。

最初からすべて暗記しようとすると混乱する可能性があります。

*物理の公式には必ず意味があります。

もちろん高校物理の範囲なので、細かい部分や実際には考えくてはならないことを省略していることもあります。しかし、それも含めてしっかりと理解することが物理を攻略する方法なのです。

どこから手を付けたらよいのかわからない、、、という人はまずは運動の表し方を勉強しましょう。

一番最初は運動方程式と当加速度運動から勉強しよう!

等加速度運動をしっかりと理解することで斜方投射や水平投射の理解も深まります。

実際に私が家で勉強するために使っていた教材も最後に紹介します!

chame
chame

教えるためにより深い知識が必要なので毎日家で勉強していました。

ほかにも力学的エネルギー力のモーメント摩擦力などはよく出題されるのでしっかりと復習しておきましょう!

Ⅱ.熱

次は熱についてお話していきます。

1.熱と温度

(1)熱と温度
熱運動,熱平衡,温度,絶対温度,熱量,熱容量,比熱,熱量の保存
(2)物質の状態
物質の三態,融点,沸点,融解熱,蒸発熱,潜熱,熱膨張
(3)熱と仕事
熱と仕事,内部エネルギー,熱力学第1法則,不可逆変化,熱機関,熱効率,熱力学第2法則

2.気体の性質

(1)理想気体の状態方程式
ボイルの法則,シャルルの法則,ボイル・シャルルの法則,理想気体の状態方程式
(2)気体分子の運動
気体分子の運動と圧力・絶対温度,気体の内部エネルギー,単原子分子,二原子

(3)気体の状態変化
定積変化,定圧変化,等温変化,断熱変化,モル比熱


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熱からの出題数は力学や電磁気学比べるとやや少なめです。

そして大きく「熱」と「気体」に分かれます。

熱量Q=mc⊿Tはよく出てきます。

また、気体の状態方程式は確実に理解しておくべきです!!

気体の状態方程式がさっぱりわからない人はボイルの法則シャルルの法則から調べてみてください。

chame
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気体の状態変化に関する問題は高確率で出題されます!

電磁気学などに比べても範囲が少なく、そこまで難しい分野ではないので力学とともにしっかりと勉強しておくことをおすすめします。

Ⅲ.波

続いて波です。

1.波

(1)波の性質
波動,媒質,波源,横波と縦波
(2)波の伝わり方とその表し方
波形,振幅,周期,振動数,波長,波の速さ,正弦波,位相,波のエネルギー
(3)重ね合わせの原理とホイヘンスの原理
重ね合わせの原理,干渉,定常波(定在波),ホイヘンスの原理,反射の法則,屈折の法則,回折

2.音

(1)音の性質と伝わり方
音の速さ,音の反射・屈折・回折・干渉,うなり
(2)発音体の振動と共振・共鳴
弦の振動,気柱の振動,共振・共鳴
(3)ドップラー効果
ドップラー効果,音源が動く場合,観測者が動く場合,音源と観測者が動く場合

3.光

(1)光の性質
可視光,白色光,単色光,光と色,スペクトル,分散,偏光
(2)光の伝わり方
光の速さ,光の反射・屈折,全反射,光の散乱,レンズ,球面鏡
(3)光の回折と干渉
回折,干渉,ヤングの実験,回折格子,薄膜による干渉,空気層による干渉

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波の範囲なのになんで音と光??

なんて思った人はいないですよね、、、??(笑)

chame
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物理学では音と光は波の分野です。

ここの分野は理解しにくいと感じる生徒が多くいました。

なぜなら普段私たちは耳で音を聞いていて、目で光を感じますよね。その時に「あ~!波を感じる~!」とは思わないわけです(笑)

音や光を数値化したり、図にあらわすことが難しく感じるため、苦手な生徒が多いのです。

しかし、逆に言えば音や光は私たちにとても身近なものです。

救急車のサイレンが遠くから聞こえて近づいてくるときに、サイレンの音の高さが変わるということを経験したことがありますか?

これはドップラー効果という現象です。音の周波数が変化することで私たちにはサイレンの音の高さが変わったように聞こえます。

物理を学ぶことで身近な「なぜ?」を解決することもできるのです。

それが物理の楽しいところです!!

さて波の範囲ですが、大きく「波」「音波」「光波」に分かれます。しかし、熱力学と同じく出題問題数はそこまで多くはありません。

波の現象では正弦波横波縦波干渉の条件については図を書いてイメージしながら勉強することをおすすめします。

音波ではうなりドップラー効果はよく出る分野です。光波では屈折の法則干渉の理解が必要です。

また、波の考え方は原子物理においても重要な考え方なので、しっかりと理解を深めておくことが必要です。

IV.電気と磁気

そして急に難易度が上がります。電気と磁気の範囲を見ていきましょう!

1.電場

(1)静電気力
物体の帯電,電荷,電気量,電気量保存の法則,クーロンの法則
(2)電場
電場,点電荷のまわりの電場,電場の重ね合わせ,電気力線
(3)電位
静電気力による位置エネルギー,電位と電位差,点電荷のまわりの電位,等電位面
(4)電場の中の物体
電場中の導体,静電誘導,静電遮蔽,接地,電場中の不導体,誘電分極
(5)コンデンサー
コンデンサー,電気容量,誘電体,コンデンサーに蓄えられる静電エネルギー,コンデンサーの接続

2.電流

(1)電流 
電流,電圧,オームの法則,抵抗と抵抗率,ジュール熱,電力,電力量
(2)直流回路
抵抗の直列接続と並列接続,電流計,電圧計,キルヒホッフの法則,抵抗率の温度変化,抵抗の測定,電池の起電力と内部抵抗,コンデンサーを含む回路
(3)半導体
n型半導体,p型半導体,pn接合,ダイオード

3.電流と磁場

(1)磁場
磁石,磁極,磁気力,磁気量,磁場,磁力線,磁化,磁性体,磁束密度,透磁率,磁束
(2)電流がつくる磁場
直線電流がつくる磁場,円形電流がつくる磁場,ソレノイドの電流がつくる磁場
(3)電流が磁場から受ける力
直線電流が磁場から受ける力,平行電流が及ぼし合う力
(4)ローレンツ力
ローレンツ力,磁場中の荷電粒子の運動,ホール効果

4.電磁誘導と電磁波

(1)電磁誘導の法則
電磁誘導,レンツの法則,ファラデーの電磁誘導の法則,導体が磁場を横切るときの誘導起電力,ローレンツ力と誘導起電力,渦電流
(2)自己誘導,相互誘導
自己誘導,自己インダクタンス,コイルに蓄えられるエネルギー,相互誘導,相互インダクタンス,変圧器
(3)交流
交流の発生(交流電圧,交流電流,周波数,位相,角周波数),抵抗を流れる交流,実効値
(4)交流回路
コイルのリアクタンスと位相差,コンデンサーのリアクタンスと位相差,消費電力,交流回路のインピーダンス,共振回路,振動回路
(5)電磁波
電磁波,電磁波の発生,電磁波の性質,電磁波の種類

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電気と磁気を制すればEJU物理を制します(笑)

電気と磁気」「力学」の出題数と同じくらいです。つまり極端なことを言うと「力学」と「電気と磁気」さえ完璧にしていれば半分以上の点数が取れる可能性があるということなのです!

もちろんこの2つの分野だけしかやらないというのはおすすめはできませんが、とにかく「電気と磁気」が重要なことは事実です。

chame
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電場・電流・磁場・電磁誘導はまんべんなく対策しておく必要があります!

「電気と磁気」の分野はどうしても苦手意識から後回しにしがちです。しかも出題範囲も意外と広いので早い段階でしっかりと対策しておく必要があります。

どうしても苦手すぎてどこから手を付けたらよいかわからない!という場合ならクーロン力、コンデンサー、ローレンツ力の問題だけでもを解いておくのが良いと思います。

V.原子

最後は原子についてです。

1.電子と光

(1)電子
放電,陰極線,電子,比電荷,電気素量
(2)粒子性と波動性
光電効果,光子,X線,コンプトン効果,ブラッグ反射,物質波,電子線の干渉と回折

2.原子と原子核

(1)原子の構造
原子核,水素原子のスペクトル,ボーアの原子模型,エネルギー準位
(2)原子核
原子核の構成,同位体,原子質量単位,原子量,原子核の崩壊,放射線,放射能,半減期,核反応,核エネルギー
(3)素粒子
素粒子,4つの基本的力

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実は最後の分野である「原子」はEJU物理では最後に1問しか出題されません(笑)

chame
chame

たった1問なんです(笑)

また、出題される問題は大体決まっています。そのためすべての範囲を勉強するよりは過去問などを利用して問題になれることを優先したほうが良いと思います。

特に「コンプトン効果」と「原子核の崩壊・半減期」は要チェックです!

「波」の問題と解き方が似ているので、難しい場合は「波」の分野から復習しましょう!

EJU物理対策におすすめ教材

ここまでEJU物理の出題範囲についてお話してきました。

chame
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では教材は何を使ったらよいのでしょうか?

まず「全体の流れを知りたい!」「一通り復習したい!」という場合はアスクから出版されている日本留学試験対策問題集 ハイレベル理科[改訂版]がおすすめです。

分野別にまとまっており、簡単な説明が載っています。そのあと、EJU物理の試験と同じ形式の問題が乗っています。解答もついています!

また、問題では理科の専門用語には英語訳が付いており、英・中・韓・越語訳付き用語リストをウェブサイトからダウンロードすることができます。

しかし、あくまでも最低限の知識がないと解くのは難しい問題が多いです。そのため、この問題集だけで勉強してたい場合は、別で参考書などを購入することをおすすめします。

私はチャート式シリーズの新物理 物理基礎+物理を持っています。

参考書に関しては自分の好みで選んでも良いと思います。

私の場合はカラーで見やすいことや、図や写真が見やすいということ、ポイントがわかりやすくまとめられていることなどを重要視して選んでいます。

参考書は興味関心が沸くことが大切です!

参考書は自分の好みで選ぶべし!

そして基礎から学びたい場合はEXCEL物理をおすすめします!

日本の高校でも実際に使われることの多い問題集ですね。

解説も多く、例題は「基本例題」と「発展例題」に分かれており、問題も「基本問題」と「発展問題」に分かれています。

現時点でも実力に合わせて使用するのが良いと思いますが、まずは「基本例題」と「基本問題」を完璧にするほうが良いと思います。

その後余裕があれば「発展例題」と「発展問題」を解くのが良いと思います。

EJU物理では全体的に極端に難しい問題が出るわけではありません。そのため、どれだけ基礎を固められるかが重要になっていきます。

なので、まずはEXCEL物理の「基本例題」と「基本問題」を完璧にしましょう!

EXCEL物理の「基本例題」と「基本問題」を完璧にする!

その後より問題演習をしたい場合は標準問題精講 物理[物理基礎・物理]をおすすめします。

標準問題精講が難しい場合は基礎問題精講でも十分に演習をすることができると思います。

まとめ

長くなりましたが、どうだったでしょうか?

chame
chame

EJU物理について理解ができたでしょうか?

EJU物理はそこまで難易度が高いわけではありません。また、過去問などを解いておけば傾向がつかみやすく、類似問題をたくさん解くことで対策も可能です。

しかし短期間で勉強するのは少し危険な科目です。

分野は分かれていても関連付けて学んでいくことで物理そのものの理解が深まります。そのためにもある程度の期間を設けてしっかりと基礎を固めていきましょう!

では今回はここまで!
最後まで読んでいただきありがとうございました!

コメント

  1. […] 教材はEJU物理の勉強方法の記事で紹介したものとほとんど同じになります(笑) […]

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