こんにちは。
韓国在住日本人chame(ちゃめ)です。
第3弾はEJU理系科目の中から生物についてお話していきます。
EJUについてよくわからない、という人は以下の記事でEJUの全体像について説明しているのでよかったら見てください。
「日本留学試験(EJU)理系科目の勉強方法教えます!」というシリーズでEJU理系科目について紹介していこうと思っています。
他の科目の記事はこちら↓
第3弾ではEJU生物について
②EJU生物で高得点を取る方法。
③EJU生物のおすすめ教材
これらを中心にお話していこうと思います。
教材などについてはEJU物理とEJU化学は同じ教材を使用しています。
EJU生物ってどんな試験??
理系科目(物理・化学・生物)の中でも最も選択する人が少ないのがEJU生物です。
そのため韓国の学院でも、生物の先生だけいないという状況が良くあります。特に日本人の生物の先生が極端に少ないのが特徴です。
そのため、EJU生物を受けたい場合は韓国語で塾で学ぶか、独学で勉強する人も多いそうです。
そこで、独学で勉強する場合でも高得点が取れるようにこれからお話していきます。
まずは範囲や難易度をしっかりと理解していきましょう!
EJU生物はどんな問題がでるのでしょうか?
一緒に確認していきましょう!
EJU生物の範囲
出題範囲は以下のようになります。
出題範囲は,日本の高等学校学習指導要領の「生物基礎」及び「生物」の範囲とする。
Ⅰ 生命現象と物質
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
Ⅱ 生殖と発生
Ⅲ 生物の体内環境の維持
Ⅳ 生物の環境応答
Ⅴ 生態と環境
Ⅵ 生物の進化と系統
物理よりは少し多く感じますね。
細かく見ていきましょう!
出題内容と対策
生物はEJU理科の中でも、日本語力が重要になってくる科目になります。
数学や物理では問題文の数字や図を見ることで、どんな問題なのか、なんとなく理解することができます。
しかし、生物はそうはいきません!
ほとんどの問題は文章問題であり、正誤を問われる問題も多くあります。また、漢字もたくさん出てくるので、そもそも日本語が実力不足だと問題の意味が分からないのです。
そのため、EJU生物を受ける場合は、まず日本語力をつけてから挑むことをおすすめします。
Ⅰ.生命現象と物質
まずは最も出題が多い「生命現象と物質」についてです。
1. 細胞と分子
(1) 生体物質と細胞
細胞小器官
原核細胞と真核細胞
細胞骨格
(2) 生命現象とタンパク質
タンパク質の構造
タンパク質の働き [例] 酵素2. 代謝
(1) 生命活動とエネルギー
ATPとその役割
(2) 呼吸 [例] 解糖系,クエン酸回路,電子伝達系,発酵と解糖
(3) 光合成 [例] 光化学系I,光化学系II,カルビン・ベンソン回路,電子伝達系
(4) 細菌の光合成と化学合成
(5) 窒素同化3. 遺伝情報とその発現
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
(1) 遺伝情報とDNA
DNAの二重らせん構造
遺伝子と染色体とゲノム
(2) 遺伝情報の分配
体細胞分裂による遺伝情報の分配
細胞周期とDNAの複製
DNAの複製のしくみ
(3) 遺伝情報の発現
遺伝子の発現のしくみ [例] 転写,翻訳,スプライシング
遺伝情報の変化 [例] 遺伝子突然変異
(4) 遺伝子の発現調節
転写レベルの調節
選択的遺伝子発現
発現調節による細胞分化
(5) バイオテクノロジー [例] 遺伝子組換え,遺伝子導入
なかなかたくさんありますね(笑)
ここの分野は油断できません!
EJU生物で最も出題される分野になります!
実は「生命現象と物質」の分野が全体の約3分の1を占めているのです!
生物において「細胞と分子」「代謝」「遺伝情報とその発現」は重要なはたらきであり、生物の基礎でもあります。
そのため出題率も高くなります。
1.細胞と分子
1.細胞と分子では、まず細胞小器官の名称は完璧に覚える必要があります。また、名称だけでなく、どのようなはたらきをしているのか、どこにあるのかなども覚えます。
細胞小器官とは中心体やゴルジ体、リボソームなどです。他にもたくさんありますが、図と一緒に覚えることをおすすめします。
細胞骨格やタンパク質も忘れてはいけません。
特にタンパク質は「タンパク質の構造についての問題」と「酵素についての問題」が頻出します。
酵素の問題は、性質や阻害、反応速度などをしっかりと勉強しておきましょう!
2.代謝
2.代謝は少し苦手に感じる人も多いです。
代謝で絶対に抑えておくべき内容は「呼吸」と「光合成」です。
窒素同化や光合成細菌についても勉強しておきましょう!
この分野ではどこの細胞で行われているのか、そしてそれがどのような反応なのかを図や反応式で理解しておくのがおすすめです。
例えばカルビン・ベンソン回路はどこで行われる反応でどのような酵素がかかわっているのか、最終的に何を合成しているのか、などなど。
名称だけ覚えるのではなく、全体の流れを把握することで覚えやすくなります。
3. 遺伝情報とその発現
3. 遺伝情報とその発現
生物といえば遺伝子と連想する人も多いのではないでしょうか??
しかし、
「じゃあ遺伝子ってそもそもなに?」
「DNAとRNAのちがいは?」
「どのように私たちの体の中で働いているの?」
「バイオテクノロジーってなに?」
こんな疑問には答えられないという人が多くいます。
それもそのはずです。身近なものであるにもかかわらず、実際に目で見て感じることは難しい分野だからです。
そのため「遺伝情報とその発現」の分野では、どれだけ私たちが生きていくうえで重要な分野なのかしっかり意識して学んでいく必要があると感じています。
そうすることで生物という科目が面白くなり、魅力的に感じてくると思います。
ここで身近な例を挙げてみましょう!
まずはPCRです。
最近はコロナが世界中で流行し、私たちの生活は一変しました。
そしてそんなコロナの検査ではPCR検査を行っています。
PCRとはPolymerase Chain Reactionの略で、日本語ではポリメラーゼ連鎖反応といいます。
PCRは分子生物学の分野でよく使用されますが、高校生物ではバイオテクノロジーの範囲で教えることが多いと思います!
特に最近はコロナの影響で聞いたことがある人も増えたので、EJU生物でも要注意なのかな、と個人的には予想しています(笑)
*あくまでも個人的な予想です(笑)
PCR法をものすごく簡単に説明するとDNAを増やす方法のことです。この原理を使った検査がPCR検査ということなのです。
また、他にも遺伝子組み換え(トランスジェニック)もEJU生物の範囲に入っています。
遺伝子組み換え技術や遺伝子組み換え食品など、聞いたことはあるけれど詳しい原理はわからないという人が多いのではないのでしょうか?
でも実は高校生物を勉強すればある程度は理解することができるのです。
遺伝子組み換えは、外来の遺伝子をほかの生物に組み入れる技術です。制限酵素やDNAリガーゼ、プラスミドなどの働きをしっかりと理解すればそこまで難しい原理ではありません。
このように「遺伝情報とその発現」の分野では私たちに身近な分野だということを理解して学んでいくことをおすすめします。
Ⅱ.生殖と発生
次は「生殖と発生」です。
1. 有性生殖
(1) 減数分裂と受精
減数分裂による遺伝子の分配
受精による多様な遺伝的組み合わせ
性染色体
(2) 遺伝子と染色体
遺伝子の連鎖と組換え
染色体の乗換えと遺伝子の組換え2. 動物の発生
(1) 配偶子形成と受精
(2) 初期発生の過程
(3) 細胞の分化と形態形成3. 植物の発生
(1) 配偶子形成と受精,胚発生
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
(2) 植物の器官の分化 [例] 花の形態形成
この範囲では減数分裂と被子植物の発生については必ず押さえておくのをおすすめします。
カエルやショウジョウバエの形態形成などについてもよく出てくるので要注意ですが、まずは減数分裂と被子植物の発生を確実に抑えておいたほうが点数が取れると思います。
特に被子植物の発生については「配偶子形成」と「重複受精」がポイントです!
常に相同染色体の数を意識して勉強することをおすすめします!
Ⅲ.生物の体内環境の維持
さて、次は「生物の体内環境の維持」についてです!
1. 体内環境
(1) 体液の循環系
(2) 体液の成分とその濃度調節
(3) 血液凝固のしくみ2. 体内環境の維持のしくみ
(1) 自律神経やホルモンによる調節 [例] 血糖濃度の調節
3. 免疫
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
(1) 免疫で働く細胞
(2) 免疫のしくみ
ここで重要なのが「腎臓の構造とはたらき」です。
腎臓は尿を生成するうえで非常に重要な役割を果たしています。尿が生成されるまでの過程や、その過程でどのような機関がどのようなはたらきをしているのかまでしっかりと理解しておく必要があります。
また、尿中の成分の濃度が、血しょう中濃度の何倍になったかを表す、濃縮率も覚えておくことをおすすめします!
他には「ホルモン」と「免疫」も重要な分野です。
ホルモンでは自律神経や血糖値の調節は押さえておきたいところです。免疫では自然免疫と獲得免疫の違いにも注目しておきましょう!
Ⅳ.生物の環境応答
次は「生物の環境応答」についてです!
1. 動物の反応と行動
(1) 刺激の受容と反応
受容器とその働き
効果器とその働き
神経系とその働き
(2) 動物の行動2. 植物の環境応答
(1) 植物ホルモンの働き[例] オーキシンの働き,ジベレリンの働き
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
(2) 植物の光受容体の働き [例] フィトクロムの働き
(1) 刺激の受容と反応とありますが、これは主に「眼」について問われることが多いです。
余談ですが最近はICLが気になっています(笑)
勉強が楽しく感じないときは、このように関連することを考えても良いかもしれません!
ちなみにICLは眼内コンタクトレンズのことで、レーシックなどにような視力回復手術の一つです。気になる方は調べてみてください(笑)
他には神経系や筋肉のはたらきについても範囲です。しかし、なかなか難しい範囲でもあります。
そこで代わりに押さえとくべきなのが「植物ホルモン」です!
*もちろん神経系や筋肉にはたらきについても余裕があるならやるべきです!
「植物ホルモン」の範囲では「植物の屈折」が頻出です!必ず押さえておきましょう!!
Ⅴ.生態と環境
そろそろ終盤ですね!「生態と環境」について見ていきます!
1. 個体群と生物群集
(1) 個体群
個体群とその構造
個体群内の相互作用
個体群間の相互作用
(2) 生物群集
生物群集とその構造2. 生態系
(1) 生態系の物質生産と物質循環
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
[例] 食物網と栄養段階,炭素循環とエネルギーの流れ,窒素循環
(2) 生態系と生物多様性
遺伝的多様性
種多様性
生態系の多様性
生態系のバランスと保全
(3) 植生の多様性と分布 [例] 植生の遷移
(4) 気候とバイオーム
個々の範囲はいわゆる環境生物学や生態学などとといわれる分野です!
環境や生態、生物多様性などについて学びます。
ここでは比較的まんべんなく出題されるイメージですが、「気候とバイオーム」はその中でもよく出る気がします。
熱帯雨林や照葉樹林など、一度は聞いたことのある単語ではないでしょうか(笑)?
グラフと共に出題されることも多いので、年降水量や年平均気温も一緒に覚えとくのが良いと思います!
Ⅵ.生物の進化と系統
さあ、やっと最後です(笑)「生物の進化と系統」について見ていきましょう!
1. 生物進化のしくみ
(1) 生命の起源と生物の変遷
生命の誕生
生物の進化
ヒトの進化
(2) 進化のしくみ
個体間の変異(突然変異)
遺伝子頻度の変化とそのしくみ
分子進化と中立進化
種分化
共進化2. 生物の系統
(1) 生物の系統による分類 [例] DNA塩基配列の比較
独立行政法人 日本学生支援機構 日本留学試験シラバス(出題範囲)生物シラバス
(2) 高次の分類群と系統
ここでは「生物の進化と系統」という通りでヒトの進化と系統について知っておかなければいけません。
アウストラロピテクスなんて聞き覚えがあるのでは??
基本的に覚えることは多めです。また、進化のしくみを詳しく見ていくと「遺伝子突然変異」や「自然選択」、「遺伝子頻度」の範囲では計算問題もあるので要注意です。
EJU生物対策におすすめ教材
ここまでEJU生物の出題範囲についてお話してきました。
では教材についてお話していきましょう!
教材はEJU物理の勉強方法の記事で紹介したものとほとんど同じになります(笑)
ほとんど同じ内容になってしまうので最初にまとめておきます!
①日本留学試験対策問題集 ハイレベル理科[改訂版]
まず「全体の流れを知りたい!」「一通り復習したい!」という場合におすすめです。
②チャート式シリーズの新生物 生物基礎+生物
理系の参考書はすべてチャート式シリーズで持っています。
③EXCEL生物
基礎から詳しく学びたい場合におすすめです!現在ネットでは売り切れているようなので再入荷したらリンクを貼ります。大きい書店に行けば売っていると思います。
写真を一応載せておきます↓
④標準問題精講 生物[生物基礎・生物]
問題演習をたくさんしたい場合におすすめです。
⑤基礎問題精講 生物[生物基礎・生物]
標準問題精講が難しい場合は基礎問題精講でも十分に演習をすることができると思います。
これらのテキストについてはEJU物理の記事でもう少し詳しく説明しているのでよかったら見てください。
まとめ
EJU生物についてお話してきました。
EJU生物について少し理解が深まったでしょうか?
EJU生物は「生命現象と物質」から出題される割合が多いのでまずはそこから重点的に勉強するのが良いと思います!また、生物では、正誤問題が多く出題されるので、日本語能力は必須です。
もし、漢字が苦手、、、なんてことがあればまずは漢字の勉強をしっかりと行いましょう!そして問題を解きながら専門用語を覚えても良いかもしれません。
生物では、なんとなく覚えるのではなく、図などを書きながら完璧に覚えることをおすすめします。そうでないと正解を答えるのは難しいと思います。
では今回はここまで!
最後まで読んでいただきありがとうございました!